「青山霊園にお墓はあるけれど、もう何年も行けていない」「親から引き継いだものの、遠方に住んでいて手入れができない」青山霊園に長くお墓を持っていると、そういった悩みを持つ方も多いでしょう。

管理料は毎年きちんと払っているのに、お墓がどんどん荒れていってしまうという状況に、後ろめたさを感じている方は少なくありません。

この記事では、青山霊園のお墓を管理できなくなったとき、どんな選択肢があるのかを、費用とともに整理してお伝えします。ご自身の状況に合う方法が見つかれば幸いです。

目次

  1. お墓の管理ができなくなる理由
  2. 管理料を払っていれば大丈夫、ではない
  3. 放置したお墓に起きること
  4. 管理料の滞納が続くと、無縁墓として撤去されてしまう
  5. 管理できないときの3つの選択肢
  6. お墓の管理を石材店に任せる場合に頼めること
  7. 子・孫へのお墓の承継のやり方・考え方
  8. 青山霊園管理事務所でできること
  9. よくある質問(FAQ)
  10. 青山霊園のお墓の管理は石材店に相談可能

お墓の管理ができなくなる理由

お墓の管理ができなくなるのは、決してその方の怠慢ではありません。多くの場合、生活の変化がその背景にあります。お墓の管理ができなくなる理由としては、以下のような事情が考えられます。

遠方に住んでいる

進学・就職・結婚を機に東京を離れ、そのままお墓だけが青山に残っているケースは少なくありません。青山霊園は交通の便がよい場所にありますが、地方や海外にお住まいの方にとっては、年に一度の帰省でさえ難しいこともあります。

高齢になった

かつては自分で手入れをしていた方も、年齢とともに体力的な負担が大きくなります。屈んで雑草を抜く、水を運ぶ、墓石を磨く——このような作業は、想像以上に体力を使います。「行きたい気持ちはあるのに、行けない」という状態は、精神的にもつらいものです。

仕事・育児で時間が取れない

働き盛りの世代にとって、平日に霊園へ足を運ぶ時間を確保するのは簡単ではありません。休日は休日で、家族の予定が優先されます。「そのうち行こう」と思いながら数年が過ぎてしまうことは、珍しくありません。

承継者がいない・決まっていない

お墓を継ぐ人がいない、あるいは親族間で誰が引き継ぐか決まっていないという状況では、誰も積極的に管理しないまま時間が流れていきます。

管理料を払っていれば大丈夫、ではない

「毎年、東京都に管理料を払っている。だから霊園がお墓を管理してくれているはずだ」と考えている方もいるでしょう。ですが、実はそうではありません。

東京都に支払う管理料でカバーしてもらえること

都立霊園の管理料は、霊園全体の共用部分を維持するための費用です。具体的には、以下のようなものに使われます。

霊園の管理料を、マンションの管理費に近い性質のものと考えるとわかりやすいかもしれません。

管理料の額は区画の面積によって決まります。都立霊園の管理料は比較的低額に抑えられていますが、金額は改定されることがあるため、正確な金額は納入通知書または青山霊園管理事務所で確認してください。

管理料に含まれないこと

一方、個別の区画・墓石の手入れは、管理料の対象外です。以下はすべて使用者ご自身の責任範囲になります。

項目誰がやるか
墓石の清掃・磨き使用者
区画内の雑草の除去使用者
花立て・線香立ての掃除使用者
落ち葉・ゴミの片付け使用者
墓石の修繕・傾きの直し使用者

つまり、管理料を払い続けていても、お墓そのものは誰も手入れしてくれません。「管理料を払っている=管理されている」ではないという点を、まず押さえておく必要があります。

放置したお墓に起きること

では、手入れをしないまま時間が経つと、お墓はどうなるのでしょうか。青山霊園の現場で実際に目にする状態をお伝えします。

苔と黒ずみが石を覆う

青山霊園は樹木が多く、湿気がこもりやすい環境です。数年放置すると、墓石の表面は苔に覆われ、緑がかった色に変わります。特に日当たりの悪い区画では進行が早く、彫られた文字が読みにくくなることもあります。

また、都心特有の排気ガスや粉塵が石の表面に蓄積し、黒ずみとなって定着します。これは水で流した程度では落ちません。

雑草が区画を覆う

春から夏にかけて、雑草の伸びるスピードは想像以上です。1シーズン放置しただけで、区画全体が草に覆われることもあります。根が張ってしまうと、手で抜くことは困難です。

季節によっては区画内の草を抜いてから1週間程度で再び元の長さまで生えてしまうこともあり、常に綺麗な状態を維持することは簡単ではありません。

鳥の糞・落ち葉が石を傷める

樹木に集まる鳥の糞は酸性が強く、長期間放置すると石材の表面を侵食します。落ち葉が堆積すると、その下が常に湿った状態になり、苔の温床となります。特に樹木がすぐ近くに生えている区画は、鳥の糞や落ち葉に注意する必要があります。

石材そのものが劣化する

汚れの蓄積は見た目の問題にとどまりません。石の目に汚れが入り込み、水を含んだ状態が続くと、劣化が進みます。放置期間が長いほど、後で清掃しても元の状態に戻りにくくなります。

管理料の滞納が続くと、無縁墓として撤去されてしまう

万が一、管理料の滞納が続いた場合、最終的にお墓を失うことになります。

東京都霊園条例では、管理料を5年間納付しないとき、使用許可の取消対象となることが定められています。取り消しに至った場合、行政手続きを経て東京都が墓所を更地にし、納められていた遺骨は「無縁塚」に改葬されます。

管理料を払い続けている限り、この事態にはなりません。ですが、使用者が亡くなり承継手続きがされないまま連絡が途絶えると、結果として滞納状態に陥ることがあります。この点についても第6章で詳しく見ていきましょう。

管理できないときの3つの選択肢

お墓の管理ができない状況になったとき、取れる道は大きく3つです。どれが正解ということはございませんので、ご家族の状況とお気持ちに合うものを選ぶことが大切です。

① 家族・親族で分担する

まず考えられるのが、家族や親族で管理を分担する方法です。管理を分担することにより、まとめて清掃をする際の費用や時間を節約することができます。また、お墓参りの機会そのものが、家族が集まる機会にもなるでしょう。

ただし、親族の誰もが同じように遠方にいたり、高齢の方が多かったり、お墓に対する思いの温度差が大きかったりすると、結局は特定の1人に負担が集中しがちです。「誰かがやってくれるだろう」と全員が思った結果、誰もやらないまま数年が過ぎることもあります。

分担を検討する場合は、「誰が・いつ・何をするか」を具体的に決めておくのがおすすめです。

② 石材店に管理を任せる

お墓の清掃・手入れを、石材店に定期的に依頼する方法です。石材店がお墓の清掃や手入れをすることで、自分がなかなかお墓に行くことができない状況でも、綺麗に維持することができます。また、専門の道具や洗剤で、落としにくい汚れにも対応してもらうことができるでしょう。

遠方にお住まいの方、高齢の方、仕事で時間が取れない方など、「お墓を手放すつもりはないが、自分では手入れができない」という方に適した選択肢です。なお、青山霊園専門石材店 空もようでは、作業後に写真つきでご報告しているほか、お客様のご希望のタイミングでお墓の状態確認をご依頼いただくこともできるため、安心してお任せいただけます。

③ 墓じまいをする

お墓そのものを撤去し、区画を東京都に返還する方法です。管理や支払いの負担をなくすことができ、子や孫の世代に負担を残してしまう心配もなくなるでしょう。

他方で、撤去・整地や改装先の調整で費用がかかったり、親族の合意が必要だったりと、念入りに準備をする必要があります。「どこから始めたらいいかわからない…」という方は、石材店に相談してみてください。

墓じまいをしようと考えたとき、後ろめたさを感じる方もいらっしゃいます。ですが墓じまいは、「ご先祖をないがしろにする行為」ではありません。無理なく続けられる供養の形へ移行するための、前向きな選択でもあります。

ただし、後戻りできない部分があることも事実です。迷いがある段階では、まず石材店に管理を依頼して数年様子を見る、という判断もあります。

墓じまいの手順・費用について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

お墓の管理を石材店に任せる場合に頼めること

青山霊園をはじめとするお墓の管理を石材店に任せようと思ったとき、何をどこまで頼めるのかをご紹介します。

1回の清掃作業の内容例

石材店では、お墓の清掃を引き受けていることがあります。1回1~2万円の料金で、以下のような清掃作業を済ませてもらうことが可能です。

作業内容
墓石の洗浄全体の水洗い・ブラッシング
苔・藻の除去根まで丁寧に除去
水垢・黒ずみの洗浄専用洗剤で蓄積した汚れを落とす
文字部分の清掃彫刻の溝に入った汚れを専用ブラシで除去
雑草の除去根まで含めて処理
花立て・線香立ての洗浄内部の汚れ・水垢を除去
玉砂利の整え散らばった砂利を整える
落ち葉・ゴミの除去区画内を清掃・廃棄

年間メンテナンス(年4回)の内容例

石材店によっては、年間メンテナンスのプランを用意しています。例えば、青山霊園専門石材店 空もようの年間清掃プランは、以下のような内容となっています。

項目内容
料金50,000円/年
実施時期お盆前・お彼岸前・年末前・任意の1回
契約期間1年間(中途解約不可)
自動更新更新の2週間前までにご連絡がない場合、自動更新

「任意の1回」は、ご家族の法要・命日など、ご都合に合わせてお選びいただけます。ご希望の時期は契約時にお知らせください。特定の日時の指定はできませんが、前月までにご連絡いただければ変更も可能です。

なお、清掃作業に立ち会っていただく必要はありません。作業完了後に写真をお送りしますので、遠方にお住まいでも仕上がりをご確認いただけます。

プロの目で定期的にお墓の状態をチェックしてもらえる

お墓の状態によっては、清掃だけでは対処できない問題が見つかることがあります。

こうした状態を清掃時に発見した場合、石材店はご報告した上で対応方法をご提案します。放置すると悪化する可能性があるため、早期発見のためにも定期的に人の目が入ることが大切です。

子・孫へのお墓の承継のやり方・考え方

「自分の代で終わる」「子どもに負担をかけたくない」といった課題は清掃で解決するものではなく、別の視点が必要になります。

承継手続きの流れを確認しておく

お墓の使用者(名義人)が亡くなった場合、承継手続き(名義変更)が必要です。この手続きがされないまま放置されると、管理料の納入通知書が届かなくなり、結果として滞納状態に陥ることがあります。

都営霊園では、管理料を5年間納付しないと使用許可の取消対象となります。「継ぐ人が決まっていない」状態を放置することは、意図せず無縁墓化への道を進むことになりかねません。

承継手続きは青山霊園管理事務所で行えます。まずは現状の名義がどうなっているかを確認しておきましょう。お子様やお孫様が承継を予定している場合は、手続きの流れについても共有できるようにしてください。

東京都の「施設変更制度」を活用する

東京都には、ご自分の代でお墓を継ぐ人がいなくなる一般埋蔵施設等の使用者を対象に、「施設変更制度」という仕組みがあります。

これは、現在お使いの墓所を返還し、納められている遺骨を合葬埋蔵施設に共同埋蔵するという制度です。年に3回募集が行われており、ご希望の方は現在ご使用中の霊園窓口に相談することができます。

承継者がいない方にとって、施設変更制度は有力な選択肢のひとつです。ただし、募集時期が限られていること、都立霊園の合葬埋蔵施設への移動になることなど、条件があります。詳細は、お墓のある都営霊園の管理事務所にお問い合わせください。

民間の永代供養・納骨堂へ移す

施設変更制度以外にも、民間の永代供養墓・納骨堂・樹木葬へ改葬するという道があります。この場合、墓じまいの手続きと、墓石の撤去・整地作業が必要になります。

青山霊園管理事務所でできること

東京都に関する手続きは、青山霊園管理事務所が窓口になります。青山霊園管理事務所の取扱業務には、以下のようなものがあります。

手続き内容
管理料の支払い納入通知書での支払い、口座振替の申込
住所・氏名の変更使用者の情報変更
使用者(名義人)の変更承継手続き
使用許可証の再交付破損・紛失した場合
納骨(埋葬・改葬)の届出使用中の霊園でのみ手続き可
墓所工事の届出使用中の霊園でのみ手続き可
墓所の返還・施設変更使用中の霊園でのみ手続き可

都立霊園の事務所は、年末年始(12月29日〜1月3日)以外は開所しています。書類の受付時間は8時30分〜16時30分、問い合わせは17時30分までです。

管理料の納入通知書は、毎年6月中旬に使用者宛に送付されます。納付期限は7月31日(土日の場合は翌営業日)です。口座振替を希望する場合、手続きの期限は毎年4月15日となっています。

なお、これらの情報は変更される可能性があります。手続きの際は事前に管理事務所へご確認ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 管理料を払っていれば、霊園がお墓を掃除してくれるのですか?

いいえ。管理料は霊園全体の共用部分(通路・水汲み場・樹木など)の維持に使われるもので、個別の墓石・区画の清掃は使用者ご自身の責任範囲です。この点を誤解されている方は少なくありません。

Q2. 何年もお墓参りに行っていないのですが、今から清掃を頼めますか?

はい、もちろんです。長期間手入れをされていないお墓のご依頼も多くいただいています。状態によって費用は変わりますので、まずはご相談ください。現地確認・お見積もりは無料です。

Q3. 遠方に住んでいて、現地を確認できません。清掃を依頼できますか?

はい、可能です。立ち会いは不要で、作業完了後に写真をお送りします。お墓の現状がわからないという場合も、事前に確認した上でご報告できます。

Q4. 年間メンテナンスと1回だけの清掃、どちらがよいですか?

お墓参りに行ける頻度によります。年に数回は行けるが頻繁な手入れまで手が回らないという方は1回清掃で十分な場合もあります。ほとんど行けない、または年間を通じてきれいな状態を保ちたいという方には年間メンテナンスが適しています。ご状況をお聞きした上でご提案します。

Q5. お墓を継ぐ人がいません。どうすればいいですか?

いくつかの選択肢があります。東京都の「施設変更制度」を利用して合葬埋蔵施設へ移す方法、民間の永代供養墓へ改葬する方法、墓じまいをして粉骨・手元供養に移行する方法などです。制度の詳細は青山霊園管理事務所へ、石材店として対応できる部分については空もようへご相談ください。

Q6. 管理料を滞納してしまっています。どうなりますか?

管理料を5年間納付しないと、東京都霊園条例により使用許可の取消対象となります。滞納がある場合は、督促納付書での支払いが可能です。まずは青山霊園管理事務所にご相談ください。

青山霊園のお墓の管理は石材店に相談可能

青山霊園はアクセスに優れた霊園ですが、遠方の住んでいる方にとって頻繁に訪れるのは簡単なことではありません。

ですが、「何年も行けていなくて、どうなっているかわからない」「このままでいいのか迷っている」という方には、近隣の石材店に相談したり、管理を任せたりする方法があります。

青山霊園専門石材店 空もようでは、お墓の清掃・年間メンテナンスをはじめ、納骨の開閉作業・戒名の彫刻・墓じまいまで、青山霊園でのお墓に関するご依頼をお受けしています。墓じまいの後の粉骨・手元供養・分骨、仏壇じまいや位牌のことまで、弔いにまつわるご相談を幅広くお受けしているため、まずはお気軽にご相談ください。

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