久しぶりにお墓参りに行ったとき、墓石が傾いていたり、花立が壊れていたり、彫った文字の色が薄くなっていたりという状態を目にすると、どうすればよいのか戸惑われる方は少なくありません。

「建て替えるしかないのだろうか」「費用はどのくらいかかるのか」と不安になるのは当然のことです。

この記事では、お墓の修理について、石材店の立場から症状別に整理してお伝えします。

目次

  1. 墓石は修理できる
  2. 症状別|修理の対象になりやすい墓石の状態
  3. 修理費用の見積りが現地確認を要する理由
  4. 墓石の修理をせず放置するリスク
  5. 墓石を自分で直すことはできる?
  6. 墓石の修理を依頼する流れ
  7. 墓石の修理でよくある質問(FAQ)
  8. お墓の修理は症状によって費用や方法が異なる

墓石は修理できる

お墓に不具合が出たとき、「建て替えるしかない」と思われる方が多くいらっしゃいます。しかし実際には、多くの場合、建て替えずに修理で対応できます。

墓石は石でできています。石そのものは、適切に扱えば非常に長持ちする素材です。傷んでいるのは、多くの場合、石を接合している目地やコーキング、あるいは据え付けの状態です。こうした部分は、修理によって元の状態に戻すことができます。

もちろん、状態によっては修理の範囲を超えることもあります。ただし、それを判断するには実際にお墓を見る必要があります。写真だけ、あるいは症状の説明だけで「建て替えです」と即答する業者があれば、その判断は慎重に受け止めた方がよいでしょう。

症状別|修理の対象になりやすい墓石の状態

まずは、どのような症状の墓石が修理の対象になる可能性が高いのかを見ていきます。

墓石が傾いている・ズレている

石塔が傾いていたり、積み上げた石がずれていたりする状態です。地盤の沈下、地震、経年による据え付けのゆるみなどが原因になります。

見た目の問題だけでなく、傾きが進むと石が落下する危険があります。特に上部の石がずれている場合、地震などの揺れで動くおそれがあります。

据え直しによって元の位置に戻し、固定し直す作業になります。

目地・コーキングが劣化している

石と石の継ぎ目に充填されている目地材やコーキングが、ひび割れたり剥がれたりしている状態です。

お墓は屋外にあり、日光と雨風にさらされ続けるため、このような劣化は経年によってほとんど必ず起こる現象です。目地が劣化すると、そこから雨水が内部に入り込んでしまいます。水が入ると、内部の劣化やカロート(納骨室)への浸水につながります。

目地の劣化は、お墓の修理で最も多い症状のひとつです。 見た目としては小さな不具合ですが、放置すると被害が広がりやすい劣化です。

花立・ろうそく立て・水鉢が壊れた

花立が割れた、ネジ式の花立が回らなくなった、ろうそく立てが破損したといった状態です。

これらは墓石本体と比べて小さな部材ですが、日常のお参りに直接関わる部分です。このような部材の不具合については、交換や修理で対応できることがほとんどです。

例えばネジ式の花立は、内部で固着したり、ネジ山が傷んだりして回らなくなることがあります。無理に力をかけると石を傷めるため、この場合も専門の対応が必要です。

彫った文字の色が薄くなった

墓石に彫られた文字に入れた色(白・黒・金など)が、経年で薄くなったり剥がれたりする状態です。

文字が読みにくくなるだけでなく、お墓全体の印象も変わります。彫刻部分を洗浄した上で、色を入れ直す作業を行うことができます。

石が割れた・欠けた

角が欠けた、表面にひびが入った、石が割れたという状態です。

小さな欠けであれば補修で対応できることが多くあります。ただし、割れの大きさや場所によっては、判断が難しい場合もあります。この点は、実際に拝見しなければ何とも言えないというのが正直なところです。

外柵が傷んでいる

お墓の区画を囲む外柵の劣化です。ブロックのひび割れ、石のズレ、目地の劣化などが起こります。

外柵は区画の境界を示すものでもあるため、傷んだまま放置すると隣接する区画に影響することがあります。

土台が沈んでいる

お墓の基礎部分が沈下し、全体が傾いたり、部分的に低くなったりしている状態です。

地盤の状態に起因することが多く、対処には基礎からの作業が必要になる場合があります。

修理費用の見積りが現地確認を要する理由

「修理にいくらかかりますか」というご質問を、よくいただきます。

正直にお答えすると、現地を見なければ費用はお伝えできません。相場としての金額を並べることはできますが、実際の費用とかけ離れていれば、かえってご迷惑をおかけしてしまいます。

費用が変わる要素は、主に次の4つです。

① 区画の広さ

区画が広いほど、作業の範囲も規模も大きくなります。同じ「外柵の修理」でも、囲む長さが違えば必要な材料も手間も変わります。

② 搬入のしやすさ

お墓のある場所まで、資材や道具をどう運ぶかという問題です。

車を横付けできる区画と、通路を通って人力で運ぶしかない区画とでは、作業にかかる手間が大きく異なります。重機が入れるかどうかも、費用を左右します。

同じ修理内容でも、立地条件によって費用が変わるのはこのためです。

③ どう壊れているか

症状の名前が同じでも、実際の壊れ方はお墓ごとに違います。

「墓石が傾いている」といっても、据え直しで済む場合もあれば、基礎から手を入れる必要がある場合もあります。「石が割れている」といっても、どこがどう割れているかによって対処が変わります。

写真だけでは判断しきれないことが多く、実際に拝見して、触れさせていただき、状態を確かめる必要があります。

④ 石の種類

墓石に使われている石材は、産地や品種によって性質が異なります。硬さも違えば、色や質感も違います。

部材を交換する場合、既存の石と揃えられるかどうかで対応が変わります。特に古いお墓では、同じ石材が現在も流通しているとは限りません。

以上の4つが組み合わさるため、「この症状ならいくら」と一律にお伝えすることができません。

空もようでは、お墓の状態を確認した上でお見積もりをお出ししています。お見積もりは無料です。まずは現在の状態をお聞かせください。

墓石の修理をせず放置するリスク

お墓の不具合は、放置すると悪化します。石そのものは丈夫でも、傷んだ箇所から劣化が進んでいくためです。

修理の範囲が広がる

目地の劣化を例に挙げます。継ぎ目のひび割れは、初期であれば目地の打ち直しで済みます。ですが、放置して雨水が内部に入り続けると、内部の劣化やカロートへの浸水につながります。そうなると、対処の範囲は大きくなります。

早い段階で手を入れた方が、結果として費用も手間も少なくて済みます。

危険が生じる

傾きやズレを放置すると、地震などの揺れで石が動くおそれがあります。墓石は重量物です。倒れたり落下したりすれば、お参りの方や隣接する区画に危険が及びます。

気持ちの面での負担

傷んだお墓を目にするたび、気になりながらそのままにしている——という状態は、ご家族にとって心理的な負担になります。「そのうち直そう」と思いながら年月が過ぎてしまうというお話も、よく伺います。

墓石を自分で直すことはできる?

ホームセンターには、石材用の接着剤やコーキング材が売られています。「自分で直せないか」と考える方もいらっしゃいます。

小さな部材の取り付けなど、ご自身で対応できる範囲もあります。ただし、次の点にはご注意ください。

材料が合わないことがある

石材用として売られているものでも、墓石に適さない場合があります。石の種類によっては変色を起こしたり、内部に浸透してシミになったりすることがあります。

一度石にしみ込んだものは、取り除くことが非常に困難です。

かえって状態を悪くすることがある

たとえば、劣化した目地の上から新しいコーキングを重ねても、内部の劣化は止まりません。表面だけを塞いだ結果、内部にすでに入ってしまった水が溜まり続けるということも起こり得ます。

重量物を扱う危険

ずれた石を戻そうとして、手や足を挟むケースがあります。墓石は見た目以上に重く、素手で動かせるものではありません。

小さな修繕であればご自身で対応される方もいらっしゃいますが、石そのものに手を入れる作業は、専門の道具と経験が必要です。 迷われる場合は、まずご相談ください。

墓石の修理を依頼する流れ

墓石の修理を検討される際は、次の流れで石材店に依頼することができます。

① 状態を伝える

お墓の状態をお知らせください。写真をお送りいただけると、おおよその状況を把握できます。 気になる箇所だけでなく、お墓全体が写った写真もあると助かります。

② 現地確認

実際にお墓を確認します。写真ではわからない石の状態や据え付けの様子、搬入経路などを拝見した上で、対応方法を検討します。

③ お見積り

確認した内容をもとに、修理の方法と費用をお伝えします。お見積りは無料です。 内容にご納得いただいてから、作業に入ります。

④ 施工

日程を調整し、修理を行います。立ち会いは必須ではありません。

⑤ 完了報告

作業完了後、状態をご報告します。遠方にお住まいの方には、写真をお送りします。

墓石の修理でよくある質問(FAQ)

墓石の修理を検討された際、以下のような質問をよくいただきます。

Q1. 修理と建て替え、どちらになりますか?

多くの場合、建て替えずに修理で対応できます。ただし、状態によっては修理の範囲を超えることもあります。実際にお墓を見た上でご説明します。

Q2. 費用の目安を教えてもらえませんか?

区画の広さ、搬入のしやすさ、壊れ方、石の種類によって費用が変わるため、一律の金額をお伝えすることができません。現地を確認した上でお見積もりします。お見積りは無料です。

Q3. 写真を送れば費用がわかりますか?

写真からおおよその状況は把握できますが、正確な費用をお伝えするには現地確認が必要です。特に搬入経路や据え付けの状態は、実際に拝見しないとわかりません。

Q4. 遠方に住んでいて立ち会えません。

立ち会いは必須ではありません。現地確認・お見積もり・施工まで対応し、完了後に写真でご報告します。

Q5. 古いお墓ですが、対応できますか?

対応します。古いお墓の場合、当時と同じ石材が手に入らないこともありますが、その点も含めてご説明します。

Q6. 修理のついでに、お墓の掃除もお願いできますか?

はい。修理とあわせて清掃をご依頼いただけます。納骨や戒名彫刻など、他のご依頼とあわせてご相談いただくことも可能です。

Q7. 青山霊園以外のお墓でも対応してもらえますか?

はい。空もようは青山霊園を中心に、都営霊園や港区内の寺院、関東近郊のお墓に対応しています。遠方の場合も、石材店同士の連携により対応できることがありますので、まずはご相談ください。

お墓の修理は症状によって費用や方法が異なる

墓石の傾きやズレ、目地の劣化、花立の破損、文字の色あせといったお墓の不具合は、放っておくほど範囲が広がるケースが少なくありません。気づいたときに石材店に相談するのが、結果として負担の少ない方法です。

青山霊園専門石材店 空もようでは、お墓に関することを幅広くお受けしています。「これは修理できるものなのか」「そもそも直すべきなのか」という段階でも構いません。状態を確認した上で対応方法をご説明させていただくので、お気軽にお問い合わせください。

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